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Wikipediaの「山之口貘」の項を読んでたら、〈貘をモデルとした佐藤春夫の小説『放浪三昧』が脱稿される。〉と書いてあった。 知らなかった。 二重カギカッコなので長篇あるいはそういう書名の本があるのかと思ったものの、調べてみたら短篇だった。1933(昭和8)年に発表されたらしい。『世はさまざまの話』('37年、版画荘)、『大都会の一隅』('41、文海堂書店)という2冊の短篇集に収録されて、それっきりらしい。どうやら文庫本などでは読めない。 ならばと全集を調べたら、『定本 佐藤春夫全集』(臨川書店)の第10巻「創作8」に入っていた。臨川書店という出版社は初耳であった。京都の出版社だった。京都には侮れない出版社がたくさんある。 『定本 佐藤春夫全集』第10巻は430ページほどで、そのうち「放浪三昧」はわずか14ページであることも調べがついた。佐藤春夫にはそれほど、というかほとんど興味がない。でも山之口貘となれば看過できない。さすがに14ページのために9,240円(もするのだこれが)は出せない。図書館に頼ることにした。 わが国分寺市の図書館は所蔵していなかったものの、「カーリルローカル」(変な名前)で調べたら、隣町の府中市の図書館にあった。さっそく駆けつけた。「ある詩人の話」という副題が付いていることを初めて知った。コピーを取ってきて、家に帰って読んだ。そこにはたしかに山之口貘さんがいた。貘さんの、ある代表的な詩も引用されていた。いい小説だった。わざわざ隣町の図書館まで行った甲斐があった。 そうなると欲しくなりますね。『定本 佐藤春夫全集』第10巻が。私の「沖縄本」の定義(たとえ沖縄に関する記述が1ページだけでも私が沖縄本と決めたら沖縄本)からすれば、これはまぎれもなく沖縄本である。図書館の本だから函もないし帯もない(でも月報は貼り付けてあった。府中市立中央図書館の良心を見た)。函を触りたい。帯を撫でたい。いつか買おう。もちろん、『世はさまざまの話』でもいいし、『大都会の一隅』でもいい。いつか買おう。
by macondo
| 2013-10-09 23:36
| 沖縄本
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